さいたま市南区鹿手袋・個人宅伐採記:住宅密集地で光るプロの登攀技術と、近隣への細やかな配慮
- いつきスタッフ

- 14 時間前
- 読了時間: 8分
①作業前:閑静な住宅街に溶け込む、3本の雑木との対峙
作業開始前、まず目を引くのは玄関脇に美しく整えられた、鮮やかな黄金色のコニファー、そして瑞々しい緑を蓄えた椿などの雑木たちです。樹高は約3m。一般的には「小さな木」に分類されるかもしれませんが、住宅密集地における伐採においては、そのサイズがそのまま作業の「緻密さ」へと直結します。
今回の現場における最大のテーマは、徹底した「近隣への配慮」と「住居設備の保護」です。すぐ隣にはスタイリッシュなブルーの乗用車が停まったカーポートがあり、その屋根は伐採対象のすぐ近くまで迫っています。また、美しい機能門柱やタイル張りのアプローチなど、施主様が大切にされている住環境を守り抜くことが、技術以上に求められる私たちの使命です。
「今日は風も穏やかだが、切り粉(きりこ)の飛散にはいつも以上に神経を使おう。ブロワーでの清掃はこまめに行うように」
「了解。特にカーポートの屋根の上は死角になりやすいから、最後に必ずチェックしよう」
2人のスタッフは、作業開始前のミーティングで、本日のこだわりである「音と切り粉の制御」について再確認しました。住宅街ではチェーンソーの排気音や切断音も響きやすいため、可能な限り効率的に、かつ短時間で作業を完遂するための手順をシミュレートします。
機材の準備を進める中、私たちは今回の難易度を「中」と設定しました。それは、ただ切るだけでなく、狭小地において「登り道具一式」を駆使した樹上作業が必要になるためです。人力での積み込みが前提となる2tダンプまでの動線も確認し、一寸の無駄もないプロの布陣を敷きました。
朝の静かな空気の中、さいたま市の街並みに敬意を払いながら。一本の木を倒すことで、施主様のこれからの暮らしがより明るく、快適なものになるように。私たちはチェーンソーを手に、最初の一太刀を入れる準備を整えました。


②伐採作業:樹上での緊密なコントロールと、住宅街に響く職人魂の鼓動
作業開始。今回のメインミッションである3本の雑木の伐採作業が本格的に始動しました。住宅密集地における伐採は、広い現場とは全く異なる緊張感が漂います。すぐ側には施主様の愛車が停まるカーポートがあり、フェンスの向こう側は隣家の敷地です。一枝たりとも予期せぬ方向へ落とすことは許されません。
私たちはまず、樹高約3mのコニファーから着手しました。一見するとそれほど高くは見えませんが、住宅の玄関アプローチに密接しているため、根元から一気に倒すスペースはありません。そこで、登り道具一式を駆使した樹上作業を選択しました。
「足元、少し不安定だな。体幹をしっかり固定してくれ」 「了解。カーポート側に荷重がかからないよう、枝を小分けにして下ろす」
ヘルメットと防護具に身を包んだスタッフが、手際よく枝を払い、上部から段階的に断裁していきます。このとき、本日の難易度を「中」たらしめた「滑り」への警戒がピークに達しました。木登り中に足元が滑り、ヒヤリとする場面がありましたが、そこは熟練の技術で即座に体制を立て直し、事なきを得ました。
使用するチェーンソーは、枝打ちに最適な軽量モデルを含めた2台。住宅街ということもあり、エンジンの回転数を必要最小限に抑え、切断時の「音」を最小限に留めるマナーを徹底します。切り粉(きりこ)についても、飛散防止のネットを併用しつつ、風向きを読みながら慎重に刃を入れていきました。
地面では、もう一人のスタッフが切り落とされた枝を即座に回収し、2tダンプへと人力で積み込んでいきます。
「屋根の上に粉が飛んでいないか常に確認してくれ。溜まると後で清掃が大変になる」
「こまめにブロワーを回す。アプローチのタイルも傷つけないよう配慮中だ」
狭い空間での連携作業は、お互いの信頼関係が全てです。チェーンソーの鋭い音が止まるたびに、スタッフ間での声掛けが飛び交い、現場の安全が再確認されます。
特に玄関前の段差や桝(ます)の周りなど、足場が複雑な場所では、チェーンソーの刃先をミリ単位でコントロールする精密な動きが求められました。カーポートの屋根を傷つけないよう、時には「手のこぎり」に持ち替え、手作業で丁寧に切り進める場面も。
苦労して枝を払い、幹だけになった雑木を最後の一太刀で仕留める瞬間。そこには、ただ木を倒すだけではない、施主様の住環境を守り抜いた職人としての静かな誇りがありました。3本の雑木が安全に解体され、2tダンプの荷台へと収まっていく頃には、作業開始前よりも玄関周りがぐっと明るく、開放的な空間へと変わり始めていました。

③薬剤散布作業:お庭の未来を守る「最後の一手」と、プロのこだわり
伐採作業が滞りなく完了し、かつて玄関先を彩っていた3本の雑木たちは、2tダンプの荷台へと静かに収まりました。しかし、私たちの仕事は「切って終わり」ではありません。根を掘り起こさない今回のプランにおいて、最も重要と言っても過言ではない仕上げの工程、**「③薬剤散布作業」**へと移ります。
雑木の生命力は想像以上に強靭です。ただ切り倒しただけでは、暖かくなる季節とともに切り株から新しい芽(ひこばえ)が吹き出し、数年もすれば再びお庭を圧迫してしまいます。施主様が望まれる「メンテナンスフリーで明るい空間」を維持するために、切り口へ直接、成長を抑制する専用の薬剤を塗布していきます。
ヘルメットとプロテクターを装着したスタッフが、切りたての新鮮な断面一つひとつに、丁寧に薬剤を流し込んでいきます。
「特にこの種類の木は再生力が強いから、年輪の端までしっかり浸透させてくれ」
「了解。ブロック塀やタイルに液垂れしないよう、細心の注意を払う」
住宅密集地における薬剤散布は、伐採以上に繊細なコントロールが求められます。万が一にも、周囲の大切な植栽や芝生、あるいは近隣のお宅へ薬剤が飛散・流出することは絶対に許されません。私たちは、薬剤が切り株の深部へと確実に吸収されるよう、切り口に小さな切り込みを入れ、そこへ一点集中で滴下させる手法を徹底しました。
作業中、スタッフの目線は常に切り株だけでなく、その周囲の「清掃状況」にも向けられています。
「よし、散布完了。これで将来的に芽が出る心配も最小限に抑えられるはずだ」
「それと同時に、散布箇所の周りの切り粉(きりこ)も完全に吸い取っておこう」
今回のこだわりである「音と切り粉の制御」は、この最終工程でも継続されます。薬剤を塗り終えた後は、再び小型のブロワーを起動し、アプローチのタイルの隙間や桝(ます)の蓋の上に残った微細な木屑を徹底的に除去します。
個人宅の庭先という、施主様にとっての「聖域」をお預かりしているという自覚。それは、目に見える大きな枝を払うダイナミックな作業だけでなく、こうした目立たない「切り株の処理」や「ミリ単位の清掃」にこそ宿るものです。
お庭の未来を思い描きながら、一滴一滴に責任を込めて。薬剤が切り株に染み込んでいく様子を確認し、私たちはこの1日完結のミッションが、完璧な形で最終段階へと向かっていることを確信しました。


④作業後:光に満ちた玄関アプローチと、信頼を繋ぐクリーンなフィナーレ
すべての伐採と薬剤散布が完了し、さいたま市鹿手袋の個人宅プロジェクトは、予定通り1日での完結を迎えました。作業開始前、玄関先を重々しく覆っていた3本の雑木たちは姿を消し、そこには施主様が待ち望まれていた、光が足元まで隅々に行き渡る開放的な空間が広がっています。
作業後の現場を見渡すと、劇的な変化に目を見張ります。まず、視界を遮っていた黄金色のコニファーがなくなったことで、玄関ドアから道路への見通しが格段に良くなりました。これは防犯面でのメリットはもちろん、毎日の外出や帰宅の際、施主様に明るい気持ちをもたらす視覚的な効果も非常に大きいものです。
私たちが今回、何よりもこだわった「清掃」と「配慮」の結果が、地面のタイルやアプローチに現れています。住宅密集地での作業では、どれだけ木を美しく倒しても、周囲に切り粉(きりこ)や泥を残してしまってはプロの仕事とは言えません。私たちは、ブロワーと手箒を使い分け、タイルの目地や排水溝の蓋の上に至るまで、微細な木屑を徹底的に除去しました。
「カーポートの屋根も、門柱の上も完璧だな。これで安心してお引き渡しができる」
「施主様にも、このスッキリした景色を早く見ていただきたいね」
スタッフ2名は、愛車の2tダンプに機材を積み込みながら、最後にもう一度現場を一周してチェックを行います。個人宅の現場においては、作業中に出る「音」への配慮も重要でしたが、完了時の「静寂」の中に、かつての圧迫感が消え去った清々しさが漂っています。
人力で2tダンプの荷台いっぱいに積み込まれた伐採木たちは、これから適切に処理され、資源へと還っていきます。木登り中に足元が滑るというヒヤリハットもありましたが、最終的には一人の怪我人も出さず、周囲の設備や隣家への飛散も皆無という、完璧な安全管理のもとでミッションを完遂することができました。
夕刻の柔らかな陽光が、新しく生まれた空間を優しく照らしています。私たちがこの地に刻んだのは、確かな伐採技術と、施主様のこれからの暮らしに対する深い敬意です。「1日完結」という限られた時間の中で、お庭の未来を明るく切り拓くお手伝いができたことを、心から誇りに思います。
さいたま市の新しい空の下、私たちは整えられた玄関先を後にし、次なる現場へと向かいます。そこにはまた、新しい景色を待っている誰かがいるはずですから。


記入者:株式会社 樹
現場: さいたま市南区鹿手袋(個人宅)
人員: 2名
完了日: 2026年2月28日(土曜日)
成果: 雑木3m3本伐採完遂、薬剤散布、清掃・撤収完了



コメント