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さいたま市日進・国道16号沿いの杜を整える。雨に濡れる15mの杉と雑木、職人が挑む「安全と美しさ」の2日目。

  • 執筆者の写真: いつきスタッフ
    いつきスタッフ
  • 1 日前
  • 読了時間: 7分

①作業前

2026年3月25日、さいたま市日進。国道16号沿いの個人宅での作業は、2日目を迎えた。昨日の快晴とは打って変わり、空は厚い雲に覆われ、今にも雨が降り出しそうな気配を漂わせている。今日のミッションは、敷地内にそびえ立つ15m級の杉5本と、同じく15mの雑木1本の剪定作業だ。昨日よりもさらに高所での作業となり、天気予報は「曇りのち雨」。現場には、昨日とは違う緊張感が漂っていた。

現場に到着して最初に行うのは、施主様への挨拶だ。我々の仕事は騒音や振動を伴う。だからこそ、作業前のコミュニケーション一つで、現場を取り巻く空気は大きく変わる。


「おはようございます!株式会社 樹です。本日もよろしくお願いします」


施主様から「雨の中、ご苦労さま」と温かい言葉をいただき、身が引き締まる。現場は国道沿いということもあり、人通りや車通りも多い。登り道具を一式用意し、チェーンソーの燃料をチェックする。8時まではエンジンをかけない。それが我々のマナーだ。静寂の中で機材を点検し、ヘルメットの顎紐を締め直す。

仰ぎ見れば、15mの杉が空を突くように立っている。雨に濡れることを想定しながら、指差呼称で安全を確認する。8時のチャイムと共に、この杜に「樹」の旋律を響かせる準備は整った。




②剪定作業

8時のチャイムが国道16号の喧騒に溶け込むのと同時に、我々はチェーンソーに火を灯す。沈黙を守っていた庭先に、エンジン音が心地よいリズムで響き渡る。ここからは、時間と技術、そして安全との真剣勝負だ。目標は、15m級の杉5本と、同じく15mの雑木1本の剪定。昨日よりもさらに高所での作業となり、天気予報は「曇りのち雨」。現場には、昨日とは違う緊張感が漂っていた。

まずは、樹高15mに達する杉の頂を攻める。登り道具を一式用意し、慎重に、かつ大胆に幹へと取り付く。杉特有の、瑞々しくも硬い繊維の手応えが腕に伝わってくる。国道沿いということもあり、一枝たりとも敷地外へ落とすことは許されない。我々は、落とす枝の重心を見極め、倒したい方向へ誘導するように、慎重に、かつ大胆に刃を入れていく。


「よし、まずは細いところからいくぞ!」


仲間と短く言葉を交わす。15mの高みから見下ろす国道16号は、いつもの散歩道とは違う緊張感に満ちている。車の走行音に紛れて、チェーンソーの鋭い刃が杉の白い木身を削り取っていく。雑木特有の、瑞々しくも硬い繊維の手応えが腕に伝わってくる。

除伐が進むにつれ、庭先に鬱蒼としていた空間に、春の柔らかな光が筋となって差し込み始めた。地面を覆っていた雑多な影が整理され、本来あるべきお庭の清々しい輪郭が浮き彫りになっていく。作業中、常に意識しているのは「道路面の安全」だ。車や歩行者が近づくたびに合図を送り、安全を確認してから刃を入れる。この一連の動作の積み重ねこそが、我々が大切にする現場の流儀である。




③ダンプに積み込み作業

15mの頭上から次々と下ろされる杉や雑木の枝葉。それらが地面を埋め尽くす前に、我々はもう一つの戦いへと突入する。2トンダンプへの積み込み作業だ。国道16号沿いのこの現場、大型重機を庭の奥まで乗り入れることはできない。結局のところ、最後に頼りになるのは職人の肩と腰、そして泥臭いまでの根性だ。


「よし、重い方からダンプへ放り込むぞ」


水分をたっぷりと含んだ15m級の木の幹や太い枝は、驚くほど重い。2人の職人が呼吸を合わせ、一歩一歩踏みしめるようにダンプへと運び込む。16号を走る車の走行音を背に受けながら、無心で重量物と向き合う。人力での積み込みは体力を激しく消耗するが、ここで手を抜けば後々の作業効率に響く。

2トンダンプの荷台という限られたスペースをいかに使い切るか。これもまた一つの技術だ。大きな幹や枝を土台として安定させ、その隙間に細かな枝葉を詰め込んでいく。パズルのように隙間を埋めることで、全ての伐採木を確実に収めていく。


「これなら一回でいけるな」


積み上がる荷台を見て、相棒と視線を交わす。額から滴り落ちる汗が、作業の過酷さを物語っているが、同時に庭が目に見えてスッキリしていく光景は何物にも代えがたい達成感を与えてくれる。重機を使えば一瞬かもしれない。けれど、自らの手で重みを感じ、一段ずつ荷台を埋めていくプロセスにこそ、我々「株式会社 樹」の誇りが宿っている。




④集積作業中

剪定された15m級の杉や雑木の枝葉が次々と地上へ舞い降りる中、現場の美しさと安全を保つための「集積作業」が同時並行で進む。今回の現場は国道16号に隣接しており、風で枝葉が道路側へ飛散することは絶対に防がなければならない。雨が降り始めたことで、切り落とされた枝葉は水分を含み、その重量を増していく。


「よし、こまめにまとめていこう」


地面が枝葉で埋め尽くされる前に、レーキや手作業で一箇所に集約していく。雨に濡れた葉は地面に張り付きやすく、普段の清掃よりも手間がかかる。しかし、ここで手を抜けば、最後に行う清掃の質が落ちる。我々「株式会社 樹」の現場において、作業中の整理整頓は「技術」の一部だ。

作業中、雨によって濡れた幹や枝は想像以上に滑りやすくなっていた。15mの樹上から地上に降り、集積作業に加わった際、濡れた木に足を滑らせてすねをぶつけそうになる場面があった。


「危ない、集中しろ」


自分自身に喝を入れる。雨の日の現場には、晴れの日にはない特有の「罠」が潜んでいる。一瞬の油断が大きな事故に繋がりかねない。2人の職人が互いの動きを常に視界に入れ、注意を促し合う。集められた枝葉が整然と積まれていく様子は、過酷な条件下でも「プロの仕事」を貫いている証だ。雨音と16号を走る車の音が混ざり合う中、泥臭くも確実な作業が続いていった。





⑤ダンプで搬出作業

庭先の整理が一段落し、次なる工程は、この2日間で積み上げた「成果」を処分場へと送り出す搬出作業だ。2トンダンプの荷台には、15m級の杉や雑木から切り出された大量の枝葉が、これでもかと言わんばかりに積み込まれている。国道16号という主要幹線道路を走る以上、荷崩れや飛散は万が一にも許されない。


「よし、シートを二重にかけるぞ」


雨を含んで重みを増した枝葉を、ブルーシートで幾重にも覆う。雨の影響で路面は滑りやすく、視界も悪い。いつも以上に神経を使い、ロープを力強く引き絞って荷を固定する。一本の枝、一枚の葉すらも道に落とさない。それが、さいたま市日進の街、そして16号を走るドライバーの方々に対する我々の責任だ。


「これだけ積めば、ダンプも気合が入るな」


雨に煙るバックミラー越しに、パンパンに膨らんだ荷台を確認する。ダンプのエンジン音がいつもより重低音を響かせ、国道へと合流する。加速するたびに、荷台の重量がハンドルを通して職人の腕に伝わってくる。雨天時の運転は、乾燥した日とは比べものにならないほどの緊張を強いるが、これもまた「現場」の一部だ。

処分場までの道のり、雨粒がフロントガラスを叩く音を聞きながら、無事に荷を下ろす瞬間を思い描く。不調を抱えながらも力強く走るダンプと共に、我々は確かな達成感を荷台に乗せて、次のステップへと歩みを進めた。




⑥作業後

15時。雨に煙る国道16号沿いの庭先に、2日間にわたる激闘の終わりを告げる静寂が訪れた。朝、我々を圧倒するように立ちはだかっていた15m級の杉と雑木たちは、今や見違えるほどスッキリとし、雨上がりの澄んだ空へと枝を伸ばしている。曇りのち雨というあいにくのコンディション、そして雨に滑る濡れた木々との戦い。現場には、昨日とは違う緊張感が漂っていたが、2人の職人が互いの背中を預け合い、妥協なき連携を貫いた。

最後は、チェーンソーの切り屑一つ、小枝一本残さないための徹底した清掃だ。雨によって地面に張り付いた葉をレーキや竹箒で丁寧に掃き清める。この最後のひと手間こそが、我々が地域の方々、そして施主様へお返しできる最大の感謝の形だ。


「雨の中、本当にご苦労さまでした! 見違えたよ、ありがとう」


作業を終える頃、様子を見に来られた施主様から頂いたその一言で、人力運搬で火照った体の疲れが心地よい達成感へと変わる。15m級の杉5本、雑木1本を、雨という難条件の中で無事故・無違反で完遂できた。それは、2人の職人が互いの背中を預け合い、妥協なき連携を貫いた証でもある。

ダンプのシートをきつく締め直し、現場を後にする。次はどの街の、どんな樹木が我々を待っているだろうか。一本の木を伐り、一つの庭を整えることから始まる新たな縁を求めて、株式会社 樹は明日も走り続ける。




記入者: 株式会社 樹

現場: 埼玉県さいたま市日進(国道16号沿い個人宅)

人員: 2名

完了日: 2026/3/25 成果: 15m級の杉5本、雑木1本の剪定・搬出を完遂。雨という難条件において、迅速かつ丁寧な作業により施主様のお庭に光を取り戻した。


 
 
 

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