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立川・敷地除草作業2日目。雨上がりの静寂を「美観」へと変える、職人3人の手仕事

  • 執筆者の写真: いつきスタッフ
    いつきスタッフ
  • 19 時間前
  • 読了時間: 6分

①作業前

2026年4月2日。東京都立川市の某所。前夜から降り続いていた雨は、朝を迎える頃には静かに上がり、空気は春特有の湿り気と冷涼さを帯びていた。今日、我々「株式会社 樹」が対峙するのは、広大な面積を持つ管理区域だ。今日で現場は2日目。初日の作業で全体の進捗と指針は見えていたが、雨上がりというコンディションの変化が、現場に特有の緊張感をもたらしていた。

周囲は非常に静かで、規律ある空気が流れている。8時前、私たちは軽バンの脇に集まり、短い作戦会議を開いた。メンバーは精鋭3人。この広大な敷地を闇雲に刈り進めるのではなく、いかに効率よく、かつ「樹」らしい徹底した美しさを担保するか。雨に濡れた草は重みを増し、刈刃に絡みやすくなっている。また、水分を含んだ土壌は滑りやすく、傾斜地などでは一歩間違えれば転倒のリスクもある。3人の役割分担を明確にし、何よりも安全第一の動線を再確認した。

この仕事において、作業前の準備と心構えが「結果の8割」を決めると言っても過言ではない。混合ガソリンのチェック、刈刃の研ぎ具合の確認、そして飛散防止カバーの点検。周囲に人や車がいないか、飛び石のリスクがある箇所はないか。8時を過ぎるのを静かに待ち、近隣環境や施設利用者への配慮を胸に刻む。

立川の空は、雲の切れ間から少しずつ陽光が差し込み始めていた。雨に濡れた緑がキラキラと輝く中、私たちはそれぞれのポジションへと散っていく。この広大な緑の空間を、夕暮れまでに完璧な「整えられた空間」へと変貌させる。2日目の戦いが、今、静かに幕を開けた。

②除草作業

8時過ぎ、住宅街や周囲の環境への配慮を込め、静かに刈払機のエンジンを始動させる。3台のエンジン音が共鳴し、作業エリアには心地よい緊張感が漂い始めた。今回の除草作業は、ただ草を短くすれば良いというものではない。広大な敷地であるからこそ、ムラなく、均一な高さで地際を攻める「精密さ」が求められる。

雨上がりの草地は、職人にとって試練の場でもある。水分を含んで重くなった雑草は、刈刃の回転を鈍らせ、不用意に踏み込めば草が寝てしまい、刈り残しの原因となる。我々は3人それぞれが等間隔を保ち、まるで一本の線を引くように、正確なストロークで作業を進めていく。濡れた地面の滑りやすさを足の裏で感じながら、一歩一歩確実に踏み締め、重心を低く保つ。この「歩法」こそが、長時間の広域作業において疲労を抑え、高い品質を維持するための秘訣だ。

また、管理区域内には配管や境界のフェンス、排水溝など、刈刃を当てるわけにはいかない構造物が多く点検されている。特にフェンス際や縁石のキワを攻める際は、数センチの狂いも許されない。チップソーの角度を絶妙に調整し、対象物を傷つけずに雑草だけを根こそぎ捌いていく。その手応えが指先に伝わるたび、職人としての感覚がさらに研ぎ澄まされていくのを感じる。

3台の刈払機が描く軌跡の後には、見違えるほどすっきりとした地面が広がっていく。雨上がりの独特な土の匂いと、刈り取られた草の香りが混ざり合う。3人の連携は、もはや言葉を必要としない。一人が難所を攻めれば、もう一人がその後方をフォローし、常に全体の進捗を把握しながら歩みを進める。単調に見える除草作業の裏側には、こうした緻密な計算と、一筋の妥協も許さない職人の「意地」が込められているのだ。



③集草作業

広大なエリアの刈り込みが進むにつれ、庭一面には刈り取られた雑草が層を成して広がっていく。ここからの「集草」こそが、敷地の美観を決定づける重要な工程だ。刈りっ放しの状態では、雨上がりの湿気を含んだ草が地面を覆い、見栄えが悪いだけでなく、残留した草が腐敗して芝や土壌に悪影響を及ぼす可能性もある。我々3人は、刈払機をブロワーと熊手へと持ち替え、総仕上げにかかった。

雨を含んだ雑草は、想像以上に手強い。乾いた草であればブロワーの風一吹きで軽やかに舞うが、水分を含んで地面に張り付いた草は、容易には動いてくれない。ここでプロの技術が試される。ブロワー2台を巧みに操り、風の向きを交差させて「渦」を作るように草を浮かせる。それでも動かない頑固な塊には、熊手を使って人力で丁寧に掻き出していく。機械のパワーと人間の手作業、この二つを組み合わせることで、目に見える大きな草だけでなく、隙間に潜んだ細かな枯れ葉まで一箇所に集約していく。

集められた草は、巨大なトンバッグへと次々に詰め込まれていく。水分を含んだ草の山は驚くほど重く、トンバッグが膨らむたびに、3人で力を合わせて軽バンの積載エリアへと導く。この地道な往復作業が、広大な敷地から「雑然さ」を消し去り、本来あるべき整然とした姿を浮き彫りにしていく。

「樹」が追求するのは、単なる「草がない状態」ではなく、誰が見ても清々しさを感じる「景観」だ。フェンスの支柱周りや排水溝の蓋の上、アスファルトの隅に残った一片の草まで徹底的に追いかける。ブロワーのノズルを地際ギリギリまで近づけ、最後の一葉まで吹き飛ばす。集草作業が進むにつれ、雨上がりのしっとりとした地面が露出し、敷地全体がパッと明るい表情を取り戻していく。この瞬間に味わう達成感こそが、過酷な集草作業を支える職人の原動力なのだ。




④作業後

時計の針が17時を指す頃、立川の空は柔らかな夕刻の光に包まれていた。2日間にわたった除草・集草作業が、ついにすべての工程を終えて完了した。つい数時間前まで、雨上がりの湿気を含んだ雑草が膝元まで覆い尽くしていた敷地。今、そこには見渡す限りの整然とした景観が広がり、春の穏やかな風が地際を軽やかに吹き抜けている。

最後は3人で、作業エリアの最終確認を行う。フェンスの支柱の根元、アスファルトとの境界線、建物の陰になる僅かな隙間。一片の刈り残しや集め忘れた草がないか、プロの目で厳しくチェックしていく。トンバッグに詰め込まれた大量の「重み」を軽バンへと積み込み終え、現場から一切の雑然さが消え去った瞬間、張り詰めていた緊張感は大きな安堵感へと変わった。

「樹」としての矜持は、この「作業後の余韻」にこそ現れる。整備された広大な芝生が、沈みゆく太陽の光を浴びて黄金色に輝く様は、まさに職人の手仕事が生み出した芸術だ。3人で流した汗、雨上がりの悪条件、そして広大な面積というプレッシャー。それらすべてを乗り越えて創り出したこの静謐な空間を前に、私たちはしばし言葉を失い、その美しさを噛み締めた。

「お疲れ様でした」。短い言葉を交わし、道具を整え、私たちは静かにこの場所を後にする。管理された場所だからこそ、私たちが去った後には、清々しい空気と完璧な美観だけが残るように。立川の街に夜の気配が忍び寄る中、私たちは確かな達成感を胸に、明日待つ次なる現場へと想いを馳せる。



記入者: 株式会社 樹

現場: 東京都立川市 某所

人員: 3人

完了日: 2026/04/02(作業2日目・完了)

成果: 広大な敷地における除草および集草作業を完遂。雨上がりの重い草に対し、刈払機3台とブロワー・熊手を駆使した精密な仕上げを行い、トンバッグによる搬出・清掃を含め、無事故で全工程を終了。

 
 
 

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